*最近のできごと* Day:2012.10.29 15:07 Cat:*治療* 週末、実家に一年ぶりの帰省をしてきました。我が家から車で6時間ちょっと。普段滅多に遠出をしない私たちにとってはかなりの長旅です。たった一泊なのですが、実家近くに住む弟夫婦が会いにきてくれたり近くの青果市場に行ったり田舎を堪能した2日間となりました。たくさん食べ過ぎて胃が大きくなったかも~。この夏に癌を発症した母の様子も気になるところでしたが、思ったよりも元気そうでホッとひと安心。治療のせいで髪が抜け落ちたり身体に痛みがあったりするようですが、精神的にはかなり落ち着いているようで、土壇場に来た時の母の精神力強さに感心しました。そういえば昔から、ここぞという時の決断力はすごい人だったかも。夫も私の実家ということで遠慮したり緊張したりしていたようですが、何とか頑張って過ごしてくれました。そしてもう1つ。8月の初旬に採卵をし、10月初旬に移植をした体外受精の結果がようやくでました。以下の記事は内容をお察ししていただき、気持ちの進まないようであればスルーしていただけるとありがたいです。私が不妊治療の門を叩いたのは去年の春。それまでも生理不順だったし、何となく自分は子どもができにくいんじゃないかなという思いはありました。ただ、不妊治療に進むまではかなりの葛藤や抵抗があってなかなか受診することが出来ずにモヤモヤしているだけでした。そしてまずは普通の婦人科を受診。簡単な血液検査だけで薬を処方してもらい、生理周期を整える治療を始めたのが去年の春。それから半年間はただただ薬を飲むだけという日々が続きました。これじゃあダメだ、とようやく決心がつき、不妊治療専門のクリニックを受診したのが丁度去年の今頃。受診までの戸惑いはなんだったの?というくらいあれよあれよという間に検査が終わり、タイミング→人工授精→体外受精とステップアップしていきました。先が見えない不安やストレスで投げ出したくなったことも数回ではありません。特に毎日の自己注射や通院、麻酔をかけての採卵は肉体的にもとても辛い治療でした。1回目の採卵では卵の状態が悪く移植には至らず。2回目の採卵でも採れた卵はたったの1個。平均10個は採れると聞いていたので自分の身体を恨めしく思ったりしました。その1個の大切な卵が運良く受精卵になってくれて、移植する事を決めたのが先月。本当は妊娠率を上げるためにもう一度採卵をして二段階移植にした方が良いと言われていたのですが、スケジュールの問題や経済的な問題からこの1個にかけることに決めました。先生から言われたのは、妊娠率1割以下。ほとんど望みはないとはっきり言われてしまいました。それでも希少な確率で受精卵になってくれたたった一個の卵。もしかしたらこれは私にとって運命の卵かもしれない、なんて思ったりもしながらその少ない確率にすがることに決めたんです。そして、ひそかに治療はこれでもう終わりにしようって思っていました。いつまで続くか分からない辛い治療。信じて頑張っている人はたくさんいるけど、私は子どもがいなくても夫と2人で幸せを感じられる生活を探すことにしようと思ったんです。子どもは欲しい。でも夫と2人でも十分幸せ。子どもがいないことでこの幸せが減るわけじゃない。だったら私はこのままでもいい。そう思って移植に踏み切りました。そして結果。1割の確率で運命の卵は着床してくれました。先週の血液検査で陽性反応をもらい、今日の診察で胎嚢を確認することが出来ました。まだ8mmの小さな胎嚢。心音も確認できていない状態ですが、エコーではしっかりと存在を確かめることができ、じんわりと温かい気持ちになりました。ただ、不安もあります。妊娠継続のために必要な黄体ホルモンが全然足りておらず、流産の危険があるので毎日補充のための注射に通わなければなりません。やっぱり普通の妊娠ではないから医療の力を最大限に借りないと命を育てることが出来ないようです。身体の変化もなく、実感もないのですが、腕に残る筋肉注射の痛みがお腹に宿る命の存在を感じさせてくれるという不思議な妊娠です。たった1年半の治療期間でしたが、色んな気持ちを経験しました。期待、絶望、夫への感謝、苛立ち・・・。そして自分の中にある負の感情の強さ。人を羨んだり自分を蔑んだり。治療そのものよりもそういう気持ちを自分の中に確認することの方が辛かったような気がします。ただ、そういう気持ちを知ることが出来たおかげで、ほんのちょっとだけ人を思いやる心も学べたような気もしています。まだまだ不安は尽きない毎日ですが、1つの命をこの世に生み出すというとんでもない責任を背負う心の準備を整えながら、おそらくこれが最初で最後であろうマタニティライフを楽しみたいと思っています。本当に妊娠は奇跡。子どもを望まれる全ての方にこの奇跡が起こりますように。にほんブログ村 スポンサーサイト URL Comment(19)Trackback(0)Edit